MPlayer でHTTP 302エラーを限界までハンドリングする
MPlayer という非常に便利なストリーミング再生ソフトがあります。Windows では WMP とかあるのでいいのですが、Linux 環境では この MPlayer や VideoLAN(VLC) などが選択肢となります。
MPlayer でストリーミングを再生しようとしたとき、再生先のリソースが HTTP 302 や 303 で移動している事はよくあります。それはいいんですが、「ストリーミング情報が記録されたメタファイルの中のURLにアクセスすると HTTP 302」というすごい運用をしている放送局があったりします*1。この場合、MPlayer で再生しようとすると無条件でエラーになってしまいます。
こんな感じです。
Connecting to server SERVER_NAME[SERVER_IP]: SERVER_PORT... Server returned 302:Found Failed to parse header. Failed, exiting.
それでは困るので、少なくとも移動先をハンドリングできるように、Location ヘッダを読み込んで標準出力に書き出すように改造してみます。
diff -c mplayer-checkout-2009-12-12/stream/asf_streaming.c mplayer-moved_ver/stream/asf_streaming.c *** mplayer-checkout-2009-12-12/stream/asf_streaming.c 2009-12-12 14:15:03.000000000 +0900 --- mplayer-moved_ver/stream/asf_streaming.c 2009-12-13 14:32:54.000000000 +0900 *************** *** 622,627 **** --- 622,628 ---- static int asf_http_parse_response(asf_http_streaming_ctrl_t *asf_http_ctrl, HTTP_header_t *http_hdr ) { char *content_type, *pragma; + char *next_url; // added by @pen2 char features[64] = "\0"; size_t len; if( http_response_parse(http_hdr)<0 ) { *************** *** 631,636 **** --- 632,643 ---- switch( http_hdr->status_code ) { case 200: break; + case 302: // Moved, added by @pen2 + next_url = http_get_field( http_hdr, "Location" ); + if (next_url != NULL) { + printf("Moved: Using this url instead %s\n",next_url); + } + return -1; case 401: // Authentication required return ASF_Authenticate_e; default:
これによって、
Connecting to server SERVER_NAME[SERVER_IP]: SERVER_PORT... Moved: Using this url instead http://{RESOURCE_URI} Failed to parse header. Failed, exiting.
と言う形で移転先が返ってくるので、これをハンドリングして再度読み込めば上手くいきます。
本当は MPlayer 内で再帰的に読み込みを行えればベストなんですが、リソースURLを読み込む部分は "stream/asf_streaming.c" であり、ストリーム再生部分のかなり深い部分で、ここで再度メタファイルを読み込み治すようにするには、この辺の部分のコードを全面的に書き直す必要があるので、断念しました。
*1:ちなみに、WindowsMedia形式のネットラジオなどの場合、メタファイルは wma などの形式になっていて、ここに本来のリソースを指定できます。なので、本来のリソースの位置が変更になったら、ここを書き換えればいいはずですが… なんででしょうね?
第10回 まっちゃ445勉強会
@pen2 です。今日は仮想化技術大会というイベントに参加してきました。
とりあえず初 macbook pro 参戦なので、電池がどれだけ持つか試しつつ、リアルタイムで更新してみます。
とても長いので注意してくださいね
http://matcha445.techtalk.jp/saturday-workshop/10th-workshop
タグ #matcha445-10th
プログラム
- Session1: Windows Azure, Hyper-V (Microsoft 関田 様)
- Session2: Oracle VM (ORACLE 中嶋 様)
- Session3: Xen Server, Xen Desktop (Citrix 北瀬 様)
- Session4: VMware vSphere (VMware 各務 様)
- Session5: IIJ GIO(Grand IT Ondemand) (IIJ 様)
# なんで ust しないのかなぁ。学生に観てほしければ公開すればいいのになぁー
# 追記:セキュリティに関する懸念のため非公開なんだそうです
Xen Server, Xen Desktop (Citrix 北瀬 様)
http://v12n.jp に情報をあげてくれています。
@kkitase
概要
XenApp
- クライアントに画面転送する方法(ICAプロトコル)
- HTTPSでアプリケーションを転送する方法がある
XenDesktop
- デスクトップごと画面転送する
XenServer
DellのノートPCでのデモ
- メモリ8G搭載させて、合計4つのOSが動作している
- 管理画面で簡単に制御できるようになっている
XenServerのシェアは 15-20%、実績2位
ファミリー
- Xen XenServer
- XenClient
- XenCloud
CentOSベースの管理用0Sが起動している。ゲストOSは管理用のOSのドライバを利用する。
Linuxを動作させるのに特に相性が良い。
16G程度のディスクスペースがあればOK
Citrix Essentials
HA(高可用性)
- どこかのマシンが落ちても、2分で他のマシンに仮想環境が移動される。
- FTはゼロダウンタイムだが、ハードが倍必要になったりするので高価になる。
XenDesktop
10ユーザ(セッション)まで無償で利用可能。
- 画面転送するしくみ。
- コネクションブローカーというサーバが要求に応じて接続を割り振る。
- ActiveDirectory環境で認証する
- ゲストにはアプリケーションはインストールされていないが、XenAppを組み合わせることにより、PowerPointなどを起動できる
- 作成したディスクイメージは
ICAプロトコル
独自開発の通信用プロトコル。
Word などのアプリであれば、帯域が 20-30kbps あれば十分に利用できる。
仮想サーバとそのアプリケーションサーバが近い場所にあれば、その仮想サーバで高速にレンダリングできる。低速回線で仮想サーバにつないでいても、ICAのによってクライアントも高速に画面描画できる。
質問があれば
Citrixのフォーラムにカキコどうぞ!
Oracle VM (ORACLE 中嶋 様)
(発表にmac使ってる。仲間発見)
Oracle VM はフリー。商用利用でもOK。ベースにはXenを利用している。
今日はすごい貴重な機会!だそうです
特徴
- 有償オプションも標準装備している
- ライブマイグレーション
- HAクラスタ(設定をONにするだけ。多少のダウンタイムはあり。)
- なんと!ベンチマークを公開してる(対ベアメタル性能)普通はOracleではタブーらしい?w
- 実際のマシンに対しても 数パーセントの性能劣化しかない。
- VMテンプレート
- OSもデータベースのセットアップされているコピー元から簡単にコピーできる。
- 運用設定などの監視設定も自動でできる。EMAgentが監視項目を自動構成してくれる。
- 確実なデプロイが可能
クラウドに求められるもの
1.サービス
- 最近はVPNとかも増えてきましたね
2.オンデマンド
- EC2とかは簡単にOSが作成できる。今までは稟議してーとかとても大変
- ピークタイムに応じた設計が無駄だった
3.透過的なHW構成
4.専有空間
- 仮想化の強みって?1サーバに2個DBおけばいいじゃん?Apacheのバーチャルサーバでもいいでしょ?
- OSから区切れば管理が簡単になる。リブートも掛けやすい。: この理由がとても重要しゃない?
- 透過的な冗長構成が大切
Oracleの強み
冗長構成(アプリケーショングリッド)
ストレージグリッド
- CPUの性能はどんどんあがってるけど、DiskIOは進化してないですよね
- 専用ストレージは高すぎる。ので推奨しない
- 100-200万円のローエンドストレージを使用しよう。
- ASMに論理ボリュームを認識させれば、複数のストレージ間で負荷から自動的にリバランスされる
- これによってIO問題は解決できる
- ASMには、2重冗長機能もある。複数のストレージにデータをコピーしてくれる。
ちなみに…
ところで、SolarisのZFS使えば、ブロックデバイスからiSCSIボリュームを作れる。ということは、このボリュームでASMに適用すれば、NAS使わなくても巨大ストレージ作れる・・・!!(テストしてないのでよろしくね)
結論
オラクル使ってくださいー!
Windows Azure, Hyper-V (Microsoft 関田 様)
Hyper-V
ほかのセミナーで聴いてね!
仮想化
- 仮想化: 2008R2 Hyper-V
- 自動化(プライベートクラウド): Dianmic Data Toolkit
- パブリッククラウド: Azure
Hyper-V2.0
新機能
特徴
Dianmic Data Toolkit
IIJなどで採用。Silverlightインタフェース。
System Center と通信して、仮想マシンの作成(購入)、管理が可能。
- サーバの稼働状況がみれる(はずなんです)
- グラフでたーー!!
- 普通はコンサルティングサービスからガイダンスしてもらうのがいいでしょう
パブリッククラウド
シカゴに設置したデータセンターの例
- フットボールコート16個分
- コンテナが200基設置可能
- コンテナあたり1800-2500台のマシン
- 水冷
イナバの物置!
コンテナの半分くらいの空冷モデルも準備している。
Azure
- クラウドOS
- アプリケーションのホスティングなど
- ストレージ
- key-value型、binary、queue型
- 3つ以上のレプリケーションを自動で取っている
- NTFSを利用しても、裏側で自動バックアップされている
- RESTのインターフェースも持っている!
- アーキテクチャを変更しました
.NET Service
- 名前がかわった: Windows App Fablic??
- .NETで作ったアプリを動作させる環境
ファブリックコントローラ
宣伝
- TechDays2010で詳しく説明します。
- Azureは基本はクレジットカード払いでOKですよ。
- その他、詳しくはガンダム砂金のページをみてくださいw
IIJ GIO(Grand IT Ondemand) (IIJ 様)
IIJ もコンテナはじますー。
IIJ GIO(ジオ)
- ちなみに IIJでもmap-reduceみたいの作ってます
- パブリックとプライベート版があります
- パブリック版はWebからマシン構成を選んで構成できる
- 2つの基盤技術は同じ
ポイント
- セキュリティの確保
- 複数の利用者間の境界
- クラウド化できないリソースとの接続
- 標準化された技術を使いたい
IIJのクラウド
セキュリティ
- クラウドの中はどう分割されているか、という疑問の回答に L2VLAN があるとしている。
- ハイパーバイザは安全?:ベンダーががんばっているんだから大丈夫です!!(一同笑)
- フローごとの帯域制限。ネットワークは簡単に食いつぶせるのでその制御が絶対に必要。
VMware vSphere (VMware 各務 様)
12月のセミナの内容を先行公開!
VMWareたくさんの方に使っていただけて幸せです!
View(デスクトップ仮想化)
Version4
- PCoIPプロトコルというものを搭載
- ハードウェアアクセラレーションも利用できる
CVP
- 起動するとハイパーバイザがOSとして立ち上がる
MVP(モバイル仮想化プラットフォーム)
- 携帯でハイパーバイザが動く
vSphere
使い勝手がいい
- パスタを生地からこねてつくるか、買ってきて茹でるか、店で食うか。これがクラウドの境界線
- 信頼しておける境界線、自分用にしたい境界線
パフォーマンスがいい
- コスト、セキュリティ、SLA
選択肢がある
- 既存のアプリをそのまま動かしたい
継続性がある
- 人的資源を有効に使いたい
ベンチマーク結果
- 1台で8900トランザクションが処理できる。
- VISAの処理量の5倍
DPM
- リソースが余ったら、マイグレーションを行いマシンの電源を切る。
Long Distance VMotion
- 200kmはなれていても利用可能
- ネットワークレイテンシには制限あり
- 豪雨でのデータセンターの水没に備えられる
ゲストOS
その他
- クラウド事業者の基盤としても使われています。
vCloud
- vCloudAPI というものを用意して、標準化しようとしています。
vApps
- テンプレートみたいなものかな?
まとめ
面白い話を聴けてよかったです。やはりデプロイとかプロビジョニングが各社の話でフォーカスされていたと思います。VMwareのPaaS対応は期待大です。Java以外のプラットフォームにもぜひ対応して欲しいですね。
確かに、ベンダーをしぼってメシウマーってのは作戦としてはありそうですね。。 ご利用は計画的に!
ちなみに、Macbook Pro '13 の電池は持ちました。あと1時間残ってますので公称5時間ちょいって所ですかね。
共有ライブラリを認識させる
ldd コマンドで、読み込み先のライブラリが not found になってしまう場合は、共有ライブラリ検索パスに当該のファイルを追加してあげると良い。
特に、/usr/local/lib などに追加したライブラリは、通常は対象外になっているので、これは明示的に行う必要がある。
例えば以下のような感じで OK。
$ su # echo "/usr/local/lib" > /etc/ld.so.conf.d/usr-local-libs.conf # /sbin/ldconfig # exit
tinamiドメインを偽装したスパムまとめ
ふと普段使っている Gmail の迷惑メールフォルダを見たら、エラーメールらしきメールが大量に届いていました。「あれ?エラーメールのテストなんてしたかな」と思いつつ調べてみると、全て
cocoa.tinami.co.jp (221.186.76.17)
というサーバから配信されたメールでした。なんだろうと思いつつとりあえずメモ。
先ほど改めてメールを確認すると tinami さんからお詫びメールが届いていました。
【重要】お詫びとご報告:tinamiドメインを偽装したスパムについて
これによると、
本日9:20〜11:30まで、tinami.co.jpのドメインを偽装したスパムメールが、大量に送信される事態が起こりました。
これは、Fromアドレスをtinami.co.jpのアドレスに偽装していたものです。スパムを送られた先のメールアドレスがすでに存在しない場合、相手サーバがFromアドレス宛に、不着のリターンメールを返して来ます。この一部が、user-news-going@tinami.co.jpに指定されており、それがなんからかの穴を抜けて、ふだんユーザーニュースを配信しているユーザーの元へ送られてしまった、という形です。
などと説明されていました。
一体何が起こったのか?
ここで問題が発生した状況を簡単に推測してみます。
まず、スパマーが迷惑メールを送信しようとします。スパマーはメールの Envelope from(ヘッダFromじゃないよ!)を自分の所有するドメインにする必要はありません。今回、ここにたまたま user-news-going@tinami.co.jp が指定されたスパムメールが発信されたと考えられます。
いかなるメールも、宛先に配信できない場合は、受け側のメールサーバによってバウンスメールが生成される事になります。
バウンスメールは「配送できない理由」および「オリジナルのメール本文」によって構成されます。このバウンスメールは Envelope from である user-news-going@tinami.co.jp 宛に発信されることになります。
恐らく今回の宛先である user-news-going@tinami.co.jp は誰でも投稿可能なアドレスだったのでしょうか。これにより、スパムメールのバウンスメールが TINAMI会員に配信された… と言うのが今回の顛末なんじゃないかな?と思います。バウンスメールには、「オリジナルのメール本文」が付与されていますので、スパムメールの一部が実際に配信先まで届いてしまうことになります。
今回の事故では TINAMI会員のメールアドレスが漏れるわけではなかったみたいですが、誰でも投稿可能なアドレスを放置していたのは問題だと思います。まさかTINAMIスタッフが自宅からでもメールマガジンを配信できるように穴を開けておいたのではないか…などとも邪推してしまいます。
バウンスメールの発生を抑制する
今回のバウンスメールの生成元は、私のところに届く限り ocn などの大手プロバイダでした。
バウンスメールを生成する場合、まず「送信元が詐称されていないかどうか」調べて、その上で詐称されていないメールにだけバウンスメールを生成するような仕組みであれば、今回のような被害も少なかったはずです。
もちろん、今回の事故では TINAMI に 100% 問題があるとしても差し支えないですが、無駄なメールを生まないと言う意味でも、大手ISPやESPは「「送信元が詐称されていないメール」のみバウンスメールを生成してもらいたいものです。
送信元が詐称されていないかどうかを調べるためには、前述の SPF などが役立ちます。ISPにはSPF認証の機能を付与してもらうことに加え、TINAMI などのメール配信側には SPFレコードの設定を強く求めたいと思います。(ちなみに tinami.co.jp ドメインはSPFレコード未記述でした。早急に設定しましょう。)
もう一つ言いたかったこと
私は TINAMIと何の関係もありませんが、メールの知識のない人間が不安を煽っているようだったので、それは違うんじゃない?と言う意味を込めてこのエントリを書きました。
Japan Linux Symposium での Linus Torvalds 講演まとめ
日本初?のLinux Foundationの技術カンファレンス「Japan Linux Symposium」が開催され、基調講演が無料だったため聞いてきました。場所は赤坂 ANA Intercontinental Hotel。東京ミッドタウンから徒歩20分くらいの場所です。
スケジュールはコチラを見ていただければと思うのですが、今回の目玉はなんと言っても Linus Torvalds の来日。私自身初めて本人を拝見すると言うこともあり、非常に楽しみでした。
講演内容は、「Linuxその歴史、開発の仕組み、オープン・イノベーションにおける意味」ということで、同じく Linux Foundation の Jim Zemlin との対話形式で行われました。あー、そういえば彼の著書もほとんど David Diamond の共著だったなぁ、なんてことを思い出したり。
Jim Zemlin 氏です。
Linus の著書である「Just for fun」は、ほとんど発売日に買って何度も読んでいました。そんなこともあって、特に目新しいところはなかったのですが、たとえば組み込みの分野での利用などについてアップデートもあるので、箇条書き形式で拾えたところを書いておきます。
役割について
- コードを受け付ける割り振る仕事をしている。仕事としては最小限。
- 衝突が増えた場合に調停するのが役目。
- 2-3年に一度承認プロセスを見直す。
- 日本人のComitterとは直接は関与はしてない。
ハードウェアサポート
- デバイスとのデバックサポートについてはまだ苦情はあるだろう。ユーザーが増えればそうなる。
- 昔は自分たちでドライバを書いていたが、いまは企業自身がドライバを書くようになった。
- このやり方は我々のコミュニティのやり方とは異なっており、問題だったが、最近は改善されている。
- Linux は最大のハードウェアサポートを達成しているはずだ。
オープンソースについて
組み込みシステムについて
どういうつりでやっているのか?
15行でできる現在時刻をつぶやくtwitter botの作り方
突然ですが、プログラム詳しくないけど perlでbot作りたい!と言う方がいらしたので、twitter botの作り方を簡単に書きます。
簡単なところで、現在時刻をつぶやくtwitter botのレシピです。
コード
ファイル名は twitter.pl などにしましょう。
7行目でアカウントを設定しています→ http://twitter.com/pen2_
#!/usr/bin/perl -w use strict; use Net::Twitter; use Jcode; my $twit = Net::Twitter->new( username=>"pen2_", password=>"*********" ); my $time = localtime; my $text = "現在時刻は $time です♪"; Jcode::convert(\$text, 'utf8'); $twit->update($text);
CEATEC JAPAN 2009 フォトレビュー
今年も CEATEC JAPAN 2009 行ってきました。いくらか写真を撮ってきましたので、個人的に目を引いたブースをいくつか紹介したいと思います。
# 何も考えずに一眼持って行ったのですが、失敗しました。
# 重いし、人混みだと気を遣うので、こういったイベントでは機動性の高いコンデジの方がいいかもですね。
全日本模型ホビーショーなるものも開催されていた・・・!こっちの方が楽しかったか!?
情報通信研究機構 NICT
100GbpsNICの実証試験ボード。まだまだそうとうゴツイです。
光無線通信のHD中継デモ。テラビット級の帯域を出せるとか。不安定な大気中を安定して通信できるよう工夫されているもよう。
インシデント分析センターなんてところがあったのですね。これは、世界から日本のネットワークに向けて どれだけ攻撃があるか可視化したもの。各ISPに検出用のマシンを置かせてもらっているそうです。現在、UIはUNIXベースで動作していましたが、将来的には Flash で公開する予定なんですって。あれ?どこかで見たようなシステムだ。
アドホック通信のシミュレーション。災害時には携帯の基地局が使えなくなるので、バッテリーが生きている携帯電話を基地局代わりにしようという発想。このアイディアはかなり昔から有るけど、適切な経路を選択するルーティング技術は確立されておらず、実現は難しい。
災害時に、その場所に「タグ」を残しておけるというシステム。これはRFIDを使用していますが、GPSを利用すればその必要はなくなるかと。そうすると、セカイカメラとの違いが無くなっちゃいますが。。。案外、ARは災害時に有効活用できるかも知れませんね。
Web情報信頼性分析エンジンを利用した、信頼度分析のデモ。企業情報か匿名情報かを自動判定してくれるわけですが、「Yahoo!知恵袋」に"企業"との表示が・・・。おいおい、それはヤフーの情報でもCPから買った情報でもなく ただのCGMだぞ・・・?
NTTアドバンステクノロジ
Texas Instruments製HD通信チップ用SDKのデモとして、720pの動画を2Mbpsで通信するデモをやっていました。携帯電話でHD画質の動画をustするなんてのもそう遠い未来ではない気がしますね。
NTT Docomo
眼球の動作をトラッキングできるイヤホンのデモ。なんと眼球の動きを電気信号として検知して、オーディオプレーヤーを操作できるとのこと。まだジェスチャのみのようですが、将来的にはアイトラやゲームなどにも活用できるかもしれません。これはすごい。
Gracenote
グレースノート iPhoneアプリ。北米iTunesアカウントでダウンロードできるらしい。検出時間は、10秒くらいはかかってたかなぁ〜。鼻歌では検索できませんが、Gracenote CDDBは登録曲数がアドバンテージですね。夏のコミケで頒布された同人CDとかもばっちり登録されてるし。
KOHJINSHA
デュアルディスプレイラップトップ。左右に「にょーん」と伸びるのが楽しいです。
Trend Micro
知らなかったのですが、最新のPSPのファームには すべてTrend Microの ブラウザ向けセキュリティソフトが入っているとのこと。デフォは無効らしいが、全世界のPSPに搭載されているということは、組み込み向けソフトとしてはかなり大きな存在ではないか。
ヤマハ
これ、写真じゃただのタペストリーにしか見えませんが、厚み1mmのスピーカーだったりします。音質はAMラジオみたいな感じですが、こんな薄っぺらいものから音が出ているのは、非常に不思議な感じでした。
ソニー
PS3をデジタルサイネージに応用したらこれだよ!なデモ。PS3は価格が下がっていることもあり、専用システムを組むより安価にタイルディスプレイが組めそう。説明員曰く「フルHD画質で10台はいける」とのこと。すごいですね。
TransferJetデモ。携帯のファームウェアを改造して、TransferJetに対応させている模様。30秒程度の動画であれば、一瞬タッチする時間でDL可能とのこと。
Vaio X。凄い行列だったので失礼して横から撮影させてもらいました(知らない人、ごめんね!) 薄くて平ら〜な感じですね。ガジェット好きにはたまらない製品かと。
SHARP
2番組同時に、かつ、8.5倍速で HD動画を録画をするデモ。もう何がしたいのか分からない。どういったシーンで活用するんだよこの機能w
# 訂正:8.5倍速、ではなくて 8.5倍録画だった(つまり8.5倍 長時間録画)
Panasonic
2,3年前から話題に上るようになった、家庭内DC配線。ソーラーパネルとかが普及すると、AC/DC変換損失がバカにならないそうです。自家発電がいいかどうかは置いておいて、そうなると課題は電力供給の方法と言うことになります。ここのブースでは、家庭用DCコンセントの例が展示されていました。
家庭用リチウムイオン二次電池の参考展示。このモジュール一つでなんと 25V・58Ah!!! これが数個組み合わされるそうですが・・・ こんなのが各家庭に設置されること自体、そうとうな環境負荷じゃないんですか・・・。
個人的にすごいなー!とおもったのが、色温度可変LED。3原色のLEDを組み合わせることで、照度に加え、色温度も変化できるとのことです。現行の白熱灯や蛍光灯は、色温度が固定ですから、これはまさにLEDにしかできない芸当ですね。
ちなみに、この試作品は 照度を下げると 自動的に色温度も低くなる(赤っぽくなる)ように設計されているそうです。これはどうしてかというと、人間は「暗くて色温度が高い環境を不快に思う」性質があるとのこと。なるほど、確かにうす暗くて青っぽい環境って、気持ちが悪いかも…。単に省エネな面だけではなく、ここまでLEDの特性に注目したのは素晴らしいと思います。
セカイカメラ
すごい人だかり!お目当ては産総研が開発した未夢 のデモなんですが、このイベントでは初音ミクの音源を用いて未夢が歌っている!しかも、初音ミクのコスプレをさせられている…。
今回は上半身だけのようでしたが、未夢は二足歩行ができるはずなので、将来はネギを振ったりスカートをひらひらさせてくるのかも知れませんね。
というか、ロボットにコスプレをさせるとか発想がすごい。日本はまた新たなステージに到達したらしいです。
沖電気
顔年齢推定。顔のパーツや しわ などから年齢を推定するデモ。デジタルサイネージのマーケティングには最適の製品ですね。
ただ唯一の欠点は、完成度がまだまだだということです。私の顔から年齢を正しく推定できるようになってから、出直してきてくださいね…!!
ミツミ
アプリケーションスタックを内蔵した無線LANモジュール。ここまで上層に食い込んだ製品を部品メーカーが出すのは珍しいような? このモジュールとマイコン、電源さえあれば超小型モバイルメールサーバが作れるということになりますね!すばらしい!でも適用例が思いつかない!
SMK
部品メーカーのSMKから、フォースフィードバックタッチパネルの展示。触れたときに画面を振動させることで「押した感じ」を再現しています。展示では画面を見なくても操作できるカーナビ を提案していましたが、スマートフォンや、携帯ゲーム機なんかに応用したらすごく楽しそう!
双葉電子工業
ヘッドアップディスプレイのデモ。戦闘機のグラスコクピットなんかもそうですが、自動車業界では結構前からHUDといって、フロントガラスに車速を表示したりするオプションがあったりしました。これって、今流行りのARの原型なんじゃ?とも思います。
おわり
長いこと見てくださってありがとうございました。すみません、私の趣向が入っていたのでずいぶん偏ってしまいました。
ちなみに、私が行ったのは最終日・一般公開日ということで入場料無料でした。一般の人にも広く見てもらいたいという主旨なのでしょうが、一部の家電メーカーを除き、あまり一般受けしない展示があるのも事実です。たとえば、実証試験中の構文解析エンジンを実装したWebサービスがあったのですが、そこで説明を聞いてしたおじさまが「コレはいつ発売になるの? 私のパソコンでは動くの?」と質問され、説明員が「えーっと、これはそういう性質のものではなくてですね・・・」回答に困る一幕も。
位置づけがびみょーな CEATEC ですが、今後はよりエンドユーザ向けの展示会の色を帯びそうですね。来年も開催されると思うので、良かったら行ってみてください。